エリザベートについては多くの書籍や写真集、映画やミュージカルを通して既に日本に紹介されていて、エリザベートの周辺の展示会も開催されています。ウィーンの美術館のショップには”エリザベート皇后”のカタログが和訳され、何種類も売られている事からも興味のある人々はエリザベートの事は知り尽くしている方もいるのではないでしょうか。
エリザベートとルードヴィヒ2世は従弟同士で、青春時代の多くをシュタルンベルガー湖畔の森の中で過ごしています。生涯を通じて宮廷生活の規則に縛られる事を嫌った二人は、自由と美に憧れたのです。 15歳でフランツ・ヨーゼフに見初められて求婚され、16歳でハブスブルク大帝国の皇后になったエリザベート、夢のように七色だった少女時代から一気に絶対帝政の真ん中に据えられて、多くの目の監視の中で生きる事になった彼女の人生・・・何かを求めて歩き続けたエリザベートを、フランツ・ヨーゼフは生涯愛し続けたのです。
この19世紀後半のウィーンの大ロマンであり、現代人の共感をも得ているエリザベートの生き様を、そのまま現存している資料と共に紹介してみたいと思います。
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